新曲視唱は、初めて見る旋律を、短い下読みの時間のあとにその場で歌う課題です。楽譜を見て音を頭の中で鳴らす力が、そのまま問われます。
新曲視唱のコツ
新曲視唱を試す(4小節)
下の旋律を、まず30秒ほど下読みしてから歌ってみましょう。最初の音を聴いて高さを取り、見本と比べます。
最初の音
下読みのポイントを見る
- 調号は♯1つでト長調。主音はソ(G)です。まず主和音と最初の音を聴き、ソの高さを頭に入れます
- 4分の3拍子。1小節に4分音符が3つ、最後の小節は付点2分音符で3拍のばします
- 3小節目の最後に、ソからレへの上行の跳躍(完全5度上)があります。主和音のレ(D)として取ります
- 最後はレから主音のソへ、完全5度下に戻って終わります
見本を聴く
見本
歌う前の下読み
- 調号から調と主音を確かめる。主音の高さを頭の中で鳴らしておく
- 拍子とテンポを確かめる。8分の6拍子なら、大きく2拍子で感じる
- いちばん高い音と低い音を探し、音域をつかむ
- 跳躍と臨時記号の箇所に目を付ける。どの音から取るかを先に決めておく
- リズムの難しい箇所(付点・連符・タイ)を、頭の中で一度唱えておく
歌うときの注意
- 止まらない——音を外しても拍は保ったまま先へ進む。止まると立て直しに時間がかかる
- 跳躍は、主音や和音の音を手がかりに取る(ドからソ、ソからドのように、知っている形に置き換える)
- 臨時記号の音は、隣の音から半音で取る。導音(主音の半音下)として出てくることが多い
- 強弱や速度の指示も読む。音とリズムが合っていても、指示を落とすと音楽になりません
課題の長さや予見の時間、伴奏の有無は学校によって違います。志望校の募集要項と過去の課題で確かめてください。
毎日の練習
- 易しい旋律から1日1曲——調号の少ない調、順次進行の多い旋律から始める
- 最初の音だけをピアノで取り、あとは自分の声だけで歌う
- 録音して聴き返す。音程が上ずる・下がる癖は、自分では歌いながら気づきにくい
- 慣れたら、臨時記号・跳躍・8分の6拍子などを含む旋律へ進む
楽典の音程と調の知識は、下読みの速さに直結します。音程が一目で読めると、跳躍の音を迷わずに取れます。
アプリで新曲視唱を練習する
Solfe の新曲視唱では、その場で作られた旋律を歌うと、歌声を端末の中で解析して音程とリズムを採点します(歌声が端末の外に出ることはありません)。易しい段から音大受験レベルまで進めます。
ピアノの音: "YDP Grand Piano" by roberto@zenvoid.org (FreePats)。CC BY 3.0(https://creativecommons.org/licenses/by/3.0/)。縮小・再サンプリングの改変あり。